星和Career Next2022 第5回公開セミナー
キャリア自律
最大のポイントは「行動」
講師:石田 淳 氏
行動科学マネジメント研究所所長
株式会社ウィルPMインターナショナル代表取締役社長兼最高経営責任者
2023年1月19日(木)13:30~15:20
オンラインLive配信(Zoom)
Profile
米国のビジネス界で大きな成果を上げる行動分析を基にしたマネジメント手法を日本人に 適したものに独自の手法でアレンジ。「行動科学マネジメント」として確立。
グローバル時代に必須のリスクマネジメント やコンプライアンスにも有効な手法と注目され、講演・セミナーなどを精力的に行う。著書多数。
登壇者インタビュー
星和インタビュアー(以下、古畑):石田先生、この度は、来年1月開催の星和Career Next 2022へのご登壇をお引き受けいただきありがとう
ございます。
石田:こちらこそ、お声がけいただきありがとうございます。
古畑:私にとっては久々の石田先生のご講演、今回はこれまでお聴きしてきた「部下育成」や「営業力アップ」のお話ではなく、「中高年社員のキャリア自律」がテーマなので、いまから1月のセミナーが楽しみです。
石田:ご期待に沿えるようお話したいと思います。
古畑:よろしくお願いします。
古畑:私はいま、マネジメント研修から少し離れているのですが、今回の石田先生への依頼内容からもわかるように「中高年社員のキャリア自律」にかかわる研修をメインに担当しています。そこで企業の人事担当者からよく相談を受けるのが、自身のキャリア自律について「関心がある人・ない人」の差が大きいということなんです。本来、企業が実施する中高年層に向けたキャリア研修の目的は、その関心をもたない人に「気づき」「行動を変えてもらう」ことなのですが…
石田:ベテラン層では、これまでの「経験」「実績」。そして、そこからの「自信」が新たな「学び」「気づき」の邪魔をして、行動の変容につながりにくいのかもしれませんね。
古畑:それはあるかもですね。私は、行動の仕方(考え方)と、その行動を習慣づける(身に付ける)方法がわからないのではと思っているのです。以前聞いた石田先生のセミナーをヒントに考えたのですが。
石田:そうですね、ですから、これって実は「マネジメント」「セルフマネジメント」の話なんですよ!先ほど、マネジメント研修から少し離れてとおっしゃっていましたが、まったく離れてないんですよ(笑)
古畑:たしかにそうかもしれませんね。
石田:これだけ世の中が変われば、多くの人が自身も「変わらなきゃ」生き残れないってことは感じているんじゃないですかね?でも、考え方がわからない。そして行動の仕方があやふやだから継続できない。だから、結果も出ない。
古畑:なるほど…まさに行動科学の話ですね(笑)
古畑:ところで、石田先生の周りでもそういった話って聞きますか?
石田:僕自身も今年で58歳になるので、会社勤めをしている友人の多くは、立場が変わり、収入も下がったとぼやいていますよ。それで、モチベーションも下がっているのだと思います。この年代って、社会人として大きな変化がおきるタイミングなんでしょうね。
古畑:50代後半になるといろいろありますよね。
「もう」ではなく「まだ」に!
古畑:勝手な想像ですが、収入が減ったといっても、きっと若手・中堅の社員より、高い収入があるんじゃないですかね。
石田:恐らくは、そうでしょうね。
古畑:以前、大手企業の人事担当者から、「役職定年後の社員が、年収の大幅減で、やる気を失っている」って相談を受けたことがあるんですよ。
石田:なるほど、給与が下がる人も大変だろうけど、職場のあちこちに、やる気を失った先輩社員がいることは職場環境的に問題がありますね。
古畑:そうなんです。ただ、詳しく聞いてみると、減ったといっても概ね700~800万円以上の年収があるらしく、どうやら、本当にやる気を失っているのは、そんなベテラン社員を見ている若手・中堅の社員のようです。
石田:笑えない話ですね…
古畑:ですから、自身でモチベーションが下がっていると思っている全国の中高年社員に、これまでとは違う目標感をもって、組織へのあらたなる貢献を「行動」に表してほしいという思いから、今回は、是非石田先生にご講演をと考えたわけです。
石田:ありがとうございます。働く中高年に、「もう」ではなく「まだ」頑張れるという気持ちになってもらえるような話しをするわけですね。
古畑:えぇ、そんなお話をお願いしたいと思います。
半年後にはフルマラソン、そして…
古畑:そういえば、もう何年前ですかね?石田先生が一念発起されてマラソンを始められたときのように、中高年であっても「もう」ではなく「まだまだ」という気持ちになるような…
石田:自分で言うのもなんですが、あれは、たしかに「もう」ではなく、「まだまだ」ですね(笑)
古畑:そもそも、いつもご多忙な石田先生が、45歳からマラソンを始めようと思ったきっかけってどんなものだったのですか?
石田:きっかけは健康診断だったんですよ。それで、結果があまり芳しくなくて、内臓脂肪で異常値が出たんです。そのとき、少し運動しなきゃなと思ったんですよ。
古畑:運動が必要なことはわかりますが、いきなりマラソンですか?
石田:そうですね、20年以上運動らしい運動ってしていなかったんですけど、なにかマラソンをやってみようと思ったんです。お金もかからないですし。(笑)
それで、取り急ぎ、半年後にフルマラソンを走ることを目標に据えました。
古畑:えっ、半年後ですか?
石田:はい、社会人になってからはまったく運動をしていなくて、最初は散歩をすることから始めました。それでも、半年後にはフルマラソンを走り切ったんですよ。
古畑:それはすごいですね!
石田:そして、1年後には、北海道のサロマ湖で「100キロマラソン」に出場し、さらに1年後には「サハラマラソン」で、サハラ砂漠を250キロ走りました。さらに1年後には「南極トライアスロン」も完走しました。そして、そこから1年置いて「アマゾンジャングルマラソン」も完走することができました。
古畑:石田先生、失礼を承知で言いますが「夢でした」ってオチですか?
石田:もちろん本当の話ですよ。(笑)
古畑:サロマ湖までは、なんとなくイメージできたのですが、「砂漠」に「南極」に「ジャングル」ってのは…
ポイントは環境のつくり方
石田:いやいや、実はそれほど難しいことではないんですよ。これは1月の講演でお話する内容になりますが、「行動科学」を使った「収穫」というのがあるので、それに沿って少しずつステップアップをしていくのです。
古畑:私も身体を鍛えようと、ジョギングや腹筋を始めることがあるのですが、いつも2週間目くらいに筋肉痛がつらくなってやめちゃうんですよ。石田先生の目標の立て方は違うのでしょうか?
石田:いや、目標の立て方というより、ポイントは環境のつくり方ですね。
古畑:環境のつくり方ですか?
石田:どういうステップを踏んで、どういう環境をつくると継続率が伸びるかということは出ているんですよ。「行動変容理論」というのですが、それに沿って行動するのです。
だから、マラソンに関しても私が最初にやったことは、歩くというすごく簡単なところから始めたんです。
この話もよく講演で話すのですが、45歳のとき3キロ走ったら、次の日は、足がガクガクで階段が登れませんでした。最初はそんな散々な結果からはじまりましたが、そこから「行動科学」を使った習慣化のプログラムを自分自身にはめ込んで、行動をデザインしていったのです。
この一連のステップを踏めば、多くの人が私と同じようにできちゃうと思いますよ。
できる期間が残り少ないからこそ
古畑:ほんとですか?私はそれができる身体を手に入れても「砂漠」も「南極」も「ジャングル」を走りたいとは思わないでしょうね(笑)
これも年齢による考えからでしょうか、私も、50歳を過ぎ、60歳が見えてくると、なんとなく自分の行動にブレーキをかけていると薄々感じていますが、石田先生はそんな気持ちにはならないのですか?
石田:できる期間が残り少ないからこそ、やりたいことをやった方がいいのではないでしょうか?
古畑:たしかに!
そもそものところで、私の考え方が後ろを向いていますね…
「やりたい」って気持ちがあるからこそ前に進めるわけですね。
石田:そうです。あとは、そのやり方を知ることと、継続ですよね。
古畑:しかし、いまお伺いした話は、プライベートの目標についてですよね。ですから、ご自身でやりたくなければ「やらない」って選択肢もある。
石田:そうですね。
古畑:でも、1月に石田先生にお話をいただきたいのは、中高年会社員のキャリアについてです。それも働くということに焦点をあてたキャリアの話。ここについては、みんながみんな会社から求められる仕事が、自身の希望する仕事ではないですよね。
石田:そうでしょうね。
古畑:しかし、会社員である限り、会社への貢献が求められますよね。与えられた環境の中でどう自分がパフォーマンスを上げていくのか、さすがに砂漠でマラソンしろ!なんてことは言われないですが、与えられた課題・目標をどうクリアしていくのか?これについてはできない人も大勢いると思うのです。石田先生は、行動科学に基づいた考え方では、このようなことでもやり方さえ間違わなければできるとお考えですか?
石田:そうですね、できると思います。
正しいやり方でステップを分解して順を追えばみなさんできると思います。仕事ですから大体のことはできますよ。あとは、そのことに自身がどう向き合えるかですね、積極的にかかわるのか、仕方なくやらされるのか…
古畑:やりたいと思ってする仕事と、仕方なくやる仕事では、おのずと導き出される結果は異なりますよね。
石田:もちろんです。みなさん、ある程度の年齢の方なので、自分自身が「仕事」をどう捉えるのか、この部分は大きいですよ。
古畑:そうでしょうね。
石田:今回は中高年に焦点をあてた話ですが、年齢にかかわらず、仕事に対する見方・捉え方を変えてみるというのはすごく大切だと思います。これまでに経験したことがないことがおこる中高年ならなおさらです。
仕事へのモチベーションを失ってしまったとき、仕事に対する見方を変えること、仕事の捉え方が大切になります。星和さんの10月の公開セミナーでお話された慶應の前野先生も同じことをおっしゃったと思うのですが、私の講演では見方を変えるポジティブ心理学についてお話します。
古畑:そうなんですね!
このまま続きを聞きたいところですが、この先のお話は1月19日のセミナーでお伺いしたいと思います。
今日はありがとうございました。
石田:こちらこそありがとうございました。
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